2026年10月27日公表の政府「月例経済報告」に基づく景気動向解説。
景気は、緩やかに回復しているが、中東情勢の影響を注視する必要がある。
※先月までの「中東情勢や自然災害の影響を注視する必要がある」から、「自然災害」の文言が外れた(3月〜7月と同じ表現)。先行きの表現も同様に「中東情勢の影響を注視する必要がある」となった。
基調判断の表現が変更され、先月までの「中東情勢や自然災害の影響」から「自然災害」の文言が外れ、「中東情勢の影響を注視する必要がある」となった(3月〜7月と同じ表現)。個別14項目のうち、輸出(持ち直しの動き→このところ持ち直しの動きに足踏み)、業況判断(おおむね横ばい→全体としては改善の動き)、国内企業物価(このところ上昇テンポが鈍化→このところ横ばい)、消費者物価(緩やかに上昇→このところ上昇)の4項目で表現が変わった。9月の消費者物価(生鮮食品及びエネルギーを除く総合、固定基準)は前月比0.5%上昇、前年比2.4%上昇となった。関係閣僚会議資料では、個人消費は所得の増加に支えられ持ち直しの動きがみられるものの伸びは緩やかであり、中東情勢の緊迫化に伴う予想物価の上昇が消費者の景況感を抑えていると考えられること、食料品価格は高い伸びが続き、9月後半から価格上昇が加速していることが指摘されている。
| 分野 | 9月月例 | 10月月例 |
|---|---|---|
| 個人消費 | 持ち直しの動きがみられる | 持ち直しの動きがみられる |
| 設備投資 | 持ち直している | 持ち直している |
| 住宅建設 | 総じて横ばいとなっている | 総じて横ばいとなっている |
| 公共投資 | 底堅く推移している | 底堅く推移している |
| 輸出 | 持ち直しの動きがみられる | このところ持ち直しの動きに足踏みがみられる変更 |
| 輸入 | おおむね横ばいとなっている | おおむね横ばいとなっている |
| 貿易・サービス収支 | 赤字となっている | 赤字となっている |
| 生産 | 総じてみれば持ち直しの動きがみられる | 総じてみれば持ち直しの動きがみられる |
| 企業収益 | 改善しているが、中東情勢の影響を注視する必要がある | 改善しているが、中東情勢の影響を注視する必要がある |
| 業況判断 | おおむね横ばいとなっている。ただし、先行きについてはやや慎重な見方となっており、中東情勢の影響を注視する必要がある | 全体としては改善の動きがみられる。ただし、中東情勢の影響を引き続き注視する必要がある変更 |
| 倒産件数 | おおむね横ばいとなっている | おおむね横ばいとなっている |
| 雇用情勢 | 改善の動きがみられる | 改善の動きがみられる |
| 国内企業物価 | このところ上昇テンポが鈍化している | このところ横ばいとなっている変更 |
| 消費者物価 | 緩やかに上昇している | このところ上昇している変更 |
公式見解
「緩やかに回復しているが、中東情勢の影響を注視する必要がある」
個人消費は、所得の増加に支えられ持ち直しの動きがみられるが、その伸びは緩やかである。背景には、中東情勢の緊迫化に伴い、予想物価の上昇が消費者の景況感を抑えていることがあると考えられている。消費者物価は政策効果もあり全体として抑えられているものの、食料品価格は高い伸びが続いており(2026年9月の前年比は総合2.1%、食料品2.8%)、直近の動向をビッグデータで分析すると、9月後半から価格上昇が加速していることから、中東情勢の影響による価格転嫁が進んできたことがうかがわれる。一方、企業の景況感は世界的なAI・半導体需要の強さを背景に、製造業を中心に改善の動きが顕著となっている。
生活目線の解釈
持ち直しの動きがみられる(先月と変わらず)
プラス面
懸念点
業況判断:「全体としては改善の動きがみられる」へ表現が変更