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いい政治ドットコムについて
2023年4月に行われた統一地方選挙をきっかけに、 「いい政治ドットコム」を立ち上げました。このサイトがどういった経緯で作られ、またどういった点を見ていただきたいかを一読いただければと思います。
- 1.なぜ「いい政治ドットコム」を作ろうと思ったのか?
- 2.どういう情報をもとにしている?
- 3.日本の政治・選挙の現状は?
- 4.政治本来の役割は?
- 5.いい政治ドットコムの役割
- 6.いい政治ドットコムの今後
1.なぜ「いい政治ドットコム」を作ろうと思ったのか
2023年4月に行われた統一地方選挙。
選挙期間中だけ頑張ってる感を出すこの選挙に、何の意味があるのかと長年思っていました。
多くの候補者は名前を連呼したり、「〇〇を実現します!」「〇〇に反対!」と叫ぶだけ。
「その政策の実現可能性はどれくらいあるの?」「実現してどんな効果があるの?」「反対はいいけど、対案・代案はあるの?」などなどツッコミどころが満載です。
そもそも候補者がこれまで何を実現してきて、これから何を、何のために実現したいのかが伝わってこない。
有権者からしたら候補者を選びようがない状態です。
さらに選挙が終わった後、掲げられた公約が達成できているか誰もチェックしないので現職の政治家の評価もできない。
そしてまた4年後同じように”選挙の時だけ頑張っている”光景が繰り返されていきます。
こんな政治・選挙を繰り返したところで日本の社会課題は何も解決されないし、日本の政治や経済が良くなることもありません。
ではこの状況を変えるために必要なことは何か?
それは私たち有権者が、公約が守られているかどうかしっかり確認することです。
ただし、選挙の公約をそれぞれの有権者で調べ、見比べ、そして当選後その公約が達成できているかチェックし続けるのは現実的ではありません。
国政・都道府県政・市区町村政を全てチェックすることは難しく、そもそも4年前の政治家の公約なんて誰も覚えていません。
そこで政治家の公約とその達成度を簡単にチェックできるサイトがあればと考えました。
いろいろと調べましたが、そのようなサイトは見当たらず、 だったら自分で作ってみるかと思い、この「いい政治ドットコム」を作り始めたのがサイト立ち上げの経緯です。
2.どういう情報をもとにしている?
サイトを作る上で選挙について調べていると、選挙時には選挙公報というものがあることを知りました。これは選挙管理委員会が作っている候補者の経歴や公約が記載された有権者向けの公報誌です。各自治体のHPに掲載されていたり、折込チラシに入っていたりします。(※HP掲載していない自治体もたまにあります。)
大きさは大体A4サイズを3~4分割されたものが一般的です。伝えられる情報は限られますが、公に残る情報としてとても重要なものです。 いい政治ドットコムではこの選挙公報の情報をもとに政治家の公約を作成しています。
選挙公報をもとに公約実現度を一般に公開することにより、政治家に対し、自身が掲げた公約への責任を求めることに繋がると考えています。
3.日本の政治・選挙の現状は?
現状、多くの有権者は政治家の発言や約束を信用できない状態にあると言えます。
それはなぜか。
公約を守ろうとする政治家がほとんどいないからだと思います。
どんなに素晴らしい公約も実現できなければ何の意味もありません。 むしろ公約を守らないのは詐欺です。なぜなら多くの有権者は公約をもとに投票するからです。
我々は選挙時の公約を最も注意してチェックする必要があります。 選挙後、安易に公約を変更したり、取り下げることを許すと選挙自体の存在価値がなくなるからです。
「やっぱりこの公約取り下げます」とか「目標を下方修正します」とか「公約達成できませんでした」と政治家は何のためらいもなく言います。
そんなことが許されるなら誰も選挙に行こうとは思いません。政治家を信用することができず、政治への不信は強まります。
日本の投票率が低い一因もこういった政治不信からくるものだと思います。 投票に行っても何も変わらないと思うのは公約を掲げても守らない政治家ばかりだからです。
掲げた公約を死ぬ気で守る政治家が現れれば、投票に行く価値も出てくるでしょう。
4.政治本来の役割は?
本来、政治は有権者が不満・不安に思っていることや国や地方の行政で抱えている問題を解決するためにあります。
それぞれの立場を主張し合うだけでは何も解決しません。
日本では有権者が持っている要望と行政の認識している課題に齟齬があるように感じます。
有権者は手厚い行政サービスを望むが行政は財政的な制約もある中で様々な行政課題や住民からの要望に答えていかなければいけません。
道路や鉄道が欲しい、社会保障を充実してほしい、税金を安くしてほしいなど有権者目線でいうと要望はつきません。実現できればいいが、人口減少社会に突入している日本では財政的な問題があり、全ての要望を実現することは現実的ではありません。
その行政と有権者の問題認識の齟齬を解決していくのが政治本来の役割だと思います。
そして問題をどうやって解決するか、どうなったら解決したことになるのかを示すことが選挙における公約になると考えます。5.いい政治ドットコムの役割
いい政治ドットコムでは各国会議員・首長・地方議員の公約を掲載しています。実際にチェックしていただきたのが、公約実現度もそうなのですが、その公約の中身です。
多くの選挙公報を読んでいると、正直曖昧な表現の公約ばかりです。「力強い経済を取り戻す」「すべての人を取り残さない社会の実現」「クリーンな政治を取り戻す」「防災対策を推進する」などなどこんな公約が多く見られます。
例えば、「力強い経済を取り戻す」とはどういうことなのか考えてみます。
まず定義する必要があるのは力強い経済とは?ということです。
「なんか景気いいよね」みたいな、人の主観で経済を判断することはできません。
GDP成長率、景気動向指数、消費者物価指数、実質賃金上昇率、失業率などなど経済を図る統計データは数多くあり、そのデータがどういう状態になったら強い経済を取り戻せた事になるか定義する必要があります。
例えば
「力強い経済成長を取り戻すために実質GDP成長率を3.0%を目指します」
これなら客観的な指標として皆が判断できる公約としてその達成可否が判断できます。
つまり数値もしくは成果目標がない「力強い経済を取り戻す」といった公約は有権者が達成可否の判断をしようがないのです。
さらに付け加えると
「力強い経済成長を取り戻すために実質GDP成長率を3.0%を目指します。 そのために成長が見込まれる産業分野に減税制度を作ります」
といった具体的な政策まで示すとより有権者にその公約の目標、実現のための政策がわかりやすくなります。
このような形で公約を立てている政治家は数は少ないですが、ごく稀に存在します。
より具体的な目標設定とどういった政策で実現するのかを政治に求めていくためには有権者が厳しくチェックすること重要です。
「力強い経済を取り戻す」とはどういうこと?
「すべての人を取り残さない社会の実現」
とはどういう社会?
「クリーンな政治を取り戻す」とはどんな政治?「防災対策を推進する」とは何が必要でどれくらい予算がかかる?
などのように曖昧な公約に対してツッコミを入れて行くことが曖昧な公約をなくしていくことに繋がります。
いい政治ドットコムの役割はまず各政治家の公約を多くの人に知ってもらうこと、そしてその公約がきちんと目標達成できているか皆で確認するプラットフォームを提供することだと考えています。
6.いい政治ドットコムの今後
現在少しずつではありますが、対象の自治体を広げています。今後も各都道府県議会や市区町議会のページを追加して行く予定です。
また、公約を達成したかどうかの検証方法は現在検討中です。1年に一度もしくは二度程度、いろんな人を巻き込んで政治家の公約進捗確認のイベントを行いたいと思っていますが、まだ構想段階です。
もし「この政治家のこの公約達成されてますよ」というようなご報告をいただけるとうれしいです。お住まいの自治体の首長・議会のページを作って欲しいという要望があれば受け付けますので、お気軽に問い合わせいただければと思います。
より多くの人が政治に関心を持って、日本の政治をより良いものにする一助になれればと思ってこのサイトを制作しているので、もし興味がある方や応援していただける方がいたら「いい政治ドットコム」シェアしていただけると幸いです。